申込人の要件はどのようなものですか?
フラット35の借入申込人は、次の①~③までの全ての要件を満たすことが必要です。
- 申込時の年齢が満70歳未満の方
・連帯債務者になる方がいる場合は、その方の年齢も満70歳未満であることが必要です。
・親子リレー返済を利用する場合は、満70歳以上の方も申込みできます。ただし、後継者の申込時の年齢が満70歳未満であることが必要です。 - 日本国籍の方、永住許可を受けている方または特別永住者の方。
- 総返済負担率(年収に占める全ての借入れの年間合計返済額の割合)が、次の基準を満たしている方。
年収 基準 400万円未満 30%以下 400万円以上 35%以下
現在返済中のカードローンを借入れの契約の手続前に完済することを前提に、この総返済負担率で申込みできますか?
借入れの契約(金銭消費貸借契約)の手続前に完済が可能な場合は、完済することを前提に算出した総返済負担率で申込みできます。
申込人の収入はどのようなものが対象になりますか?
年間収入額は、公的証明書による所得金額のうち、継続的な収入である事業、不動産、利子、配当及び給与の各所得の合計額が対象になります。また、取得対象住宅に設置する太陽光発電設備から得られる売電収入の見込額を申込人の年間収入額に加算できる場合もあります。また、公的年金等に係る収入や雑所得も所得金額に含められる場合があります。
最近転職したのですが、申込みできますか?(給与収入のみの場合)
申込みできます。ただし、収入の継続性については確認が求められます。
転職日から申込日までに支給された金額を1年分に割り戻し、当該金額にボーナス支給分を加算した金額を年間収入とします。なお、転職日から申込日までに12ヶ月以上給与を得ている場合は、直近12ヶ月分の収入を年間収入とします。
最近起業したのですが、申込みできますか?
今年、自営業として起業した場合
今年度中は申込みできません。来年4月から申込みできます。
昨年、自営業として起業した場合
申込みできます。ただし、収入の継続性について確認が求められます。
確定申告書の写し及び申込人の申告書に基づき、昨年の起業後の所得金額を「所得を得た期間」で1年分に割り戻して年間収入とします。(日割計算となります)
自営業や自由業の場合、借入申込書に記入する年収はどの額になりますか?
収入金額から経費を差し引いた、「所得金額」となります。
親子や夫婦で申込みできますか?
申込みできます。ただし、連帯債務者となり、借入れの対象となる住宅に入居する必要があります。また、連帯債務者になることができる方は、1名に限ります。
セカンドハウスまたは親族が入居するための住宅の場合や親子リレー返済の後継者の場合は、借入れの対象となる住宅に入居する必要はありません。
親子や夫婦で収入合算をして申込みできますか?
申込みできます。収入合算できる方の要件は次のとおりです。
- 収入合算できる方(次の全ての要件にあてはまる方)
・申込人の直系親族、配偶者もしくは婚約者または申込人と内縁関係にある方
・申込時の年齢が満70歳未満の方
・申込人と借入れの対象となる住宅に原則、同居される方。(例外は前項のとおりです)
・連帯債務者になれる方 - 収入合算できる金額
収入合算者の収入の全額まで合算できます。
なお、申込人より収入合算者の年齢が高い場合で、収入合算者の収入の5割を超えて合算するときは最長借入年数が短くなる場合があります。
親子リレー返済とは何ですか?
親子リレー返済とは、次の要件に当てはまる方を後継者として、二世代で返済する制度です。親子リレー返済の利用により、申込時に70歳以上の方でも申込むことができ、申込人の年齢にかかわらず、後継者の申込時の年齢に基づいて借入期間を設定することができます。
親子リレー返済の後継者の要件(次の①から③全ての要件に当てはまる方)
- 申込人の子・孫等(申込人の直系卑属)またはその配偶者
- 申込時の年齢が満70歳未満の方
- 連帯債務者になる方(1名のみ)
親子リレー返済を利用する場合は、後継者の収入の全額を合算することができます。
まとめ
フラット35は収入合算者が1名のみと決められていますので、配偶者と合算すべきか、あるいは親子で合算すべきか目安を立てやすいと言えます。収入合算の結果を総返済負担率に当てはめ、いくらまで借りられるか算段を立てると話が上手く進むと思います。
また、審査する収入は直前の1年間の年収となり、複数年(3年程度)の年収で審査される民間銀行の住宅ローンよりも緩やかといえます。
特に、自営業者の方や、転職して間もない方にとっては借りやすい住宅ローンであると言えます。
さらに、健康状態によって加入の可否が決まる団信保険への申込みは任意となっている点も、利用しやすいローンであると言えます。