側溝と水路の違い
敷地の前に側溝や水路などをよく見かけます。
単なる側溝であれば問題はありませんが、中には国などが所有する水路等の場合があります。
側溝の場合は、暗渠でも開渠でも、道路の一部と見なされるため、接道上の問題は生じません。
しかし水路の場合は、敷地が道路に接しているとは見なされず、橋などをかけて接道要件を満たす必要があります。
公図上で「水」と書かれているのは昔の水路で国有地です。管理は国土交通省。公図の上だけに存在するものですから、地番もなく、現状は周囲の宅地と一体化していることが多いです。
水路や農道は、建築基準法の適用がないので、そこにだけしか接道していなければ無道路地(再建築不可)の可能性が高くなります。現状、通り抜けできる状態になっていることが多く、見た目では判別できないこともあります。
水路の占有許可
水路など公共施設は、その使用について、いわゆる占用許可がないと接道していないことになります。接道面が水路になっている物件は、必ず確認する必要があります。
暗渠(あんきょ)になっている場合は、占用許可をとらなくても建築できることもありますが、地域により異なるため、確認を要します。
また、橋を通じて道路に接することになるため、間口狭小物件となります。その点は担保評価面で減価されます。