転職して間もない方へおすすめする住宅ローン
住宅ローンを利用するには、金融機関の審査基準を満たす必要がありますが、金融機関のパンフレットには明確な基準が示されていません。申込人要件の欄は、概ね次のように記載されています。
- 借入時満20歳以上満66歳未満の方で、完済時満82歳未満の方
- 銀行指定の団体信用生命保険に加入できる方
- 銀行指定の保証会社の保証を受けられる方
- その他銀行および銀行指定の保証会社の基準を満たされる方
この内容では、ご自身が住宅ローンの借入が出来るのかどうか判断出来ません。特に転職間もない方や起業して間もない方はとても不安に感じるでしょう。
今回のコラムでは、こうした方々におすすめできる住宅ローン【フラット35】をご紹介します。
フラット35を利用する際の【転職】扱いとは?
フラット35を利用する際の【転職】とは次のようなケースです。
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- 勤務先の変更
ただし、出向の場合及び会社合併、会社分割、会社組織の変更等で給与体系に変更がない等、従前の勤務先と現在の勤務先との継続性が認められる場合は【転職】とはなりません。
- 給与所得者から事業所得者への変更
- 事業所得者から給与所得者への変更
- 子会社等への転籍による勤務先の変更
- 個人事業主が法人成する変更
- 雇用形態の変更((パートから正社員になる、正社員から嘱託社員になる等)の変更(単に試用期間が終了し、正式採用となった場合等を除きます。)
転職した場合の年収の捉え方
給与収入のみの場合
- 転職後から申込日までに12ヶ月以上給与を得ている場合
⇒現在の勤務先の12ヶ月分の収入を年間収入とします。 - 転職後、現在の勤務先が(申込日まで)12ヶ月未満の場合
⇒現在の勤務先での給与(申込日まで)を、1年分に割り戻して年間収入とします。
具体的な例
転職日 | 令和5年5月1日 |
転職後の収入 | 令和5年5月分:10万円 令和5年6月から10月分:32万円/月 ボーナス:30万円 |
申込日 | 令和5年11月1日 |
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1ヶ月あたりの収入金額を算出します。
{10万円 + 32万円 × 5ヶ月分} ÷ 6ヶ月 = 283,333円
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①で算出した1ヶ月分あたりの収入を12倍し、ボーナス支給額を加算して年間収入にします。
283,333円 × 12ヶ月 + 30万円 = 3,699,996円
給与収入のみ以外の場合
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令和6年度に自営業として起業した場合
(令和6年度は、令和6年4月1日~令和7年3月31日)
令和6年度に起業した場合は、令和7年4月1日以降申し込みが可能です。
令和6年度の申込みは出来ません。 -
令和5年度に自営業として起業した場合
申込みできます。但し、収入の継続性の確認を求められます。
※令和5年の確定申告書の写しおよび申告書に基づき、令和5年における起業後の所得金額を「所得を得た期間」で1年分に割り戻して年間収入とします。(日割計算)
具体的な計算例
自営業起業日 | 令和5年8月13日 |
所得金額 | 令和5年における所得:4,687,130円 |
申込年月日 | 令和6年6月1日 |
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1日分あたりの収入金額を算出します。
4,687,130円 ÷ 141日 = 33,242.06円(8月13日~12月31日)
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①で算出した1日分あたりの収入を365倍し年間収入にします。
33,242.06円 × 365日 = 12,133,330円(1円未満切捨て)
フラット35の申込人要件
- 申込時の年令が70歳未満の方。
※連帯債務者がいる場合は連帯債務者も70歳未満
※親子リレー返済を利用する場合は満70歳以上も可
但し後継者は70歳未満 - 日本国籍、永住許可を受けている方。特別永住者の方。
- 総返済負担率(年収(*1)に占める、フラット35を含む全ての借入(*2)の年間合計返済額の割合)が、以下の基準を満たしている方。
総返済負担率 年収400万未満 30%以下 年収400万以上 35%以下
(*1)年収は収入合算することもできます。
(*2)全ての借入とは、今回申込のフラット35のほか、他の住宅ローン自動車ローン、教育ローン、カードローン(クレジットカードによるキャッシング、商品の分割払いやボ払いによる購入を含みます)等をいいます。
フラット35の借入対象住宅
フラット35を利用するには、申込人要件だけでなく借入対象住宅にも一定の要件があります。
- 【独立行政法人】住宅金融支援機構が定めた技術水準に適合する住宅
- 住宅の床面積が以下の基準に適合する住宅
一戸建て住宅、連続立住宅および重ね立て住宅の場合 | 70㎡以上 |
共同立て住宅(マンションなど)の場合 | 30㎡以上 |
フラット35の特徴
フラット35は、【独立行政法人】住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して提供する住宅ローンです。平成15年10月発売以来93万組の方々が利用しています。
その特徴は、次の通りです。
全期間固定金利型
住宅ローンの借入金利が、返済終了時まで確定する金利タイプです。従って、借入時に住宅ローンの総返済額が確定します。
質の高い住宅取得を金利引き下げで応援(フラット35S)
フラット35の借入対象住宅は、【独立行政法人】住宅金融支援機構が定めた技術水準を満たす必要があります。
さらに、借入対象住宅が次にあげる基準を満たす場合は、一定期間・一定金利の引き下げが出来ます。
- 省エネルギー性
- 耐震性
- バリアフリー性
- 耐久性・可変性
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子育て世帯の住宅取得を応援します!【フラット35】子育てプラス(S)とは、【フラット35】をお申込みのお客さまが子育て世帯※1または若年夫婦世帯※2である場合に、こどもの人数等に応じて【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度です。
保証料・繰上げ返済手数料0円
保証料や繰上げ返済時の手数料が掛かりません。
団体信用保険に加入できなくても借入可能
健康上の理由で団体信用保険に加入できない場合でもフラット35は利用出来ます。
まとめ
【独立行政法人】住宅金融支援機構が提供する住宅ローン【フラット35】は、審査基準が明確に示されています。
- 申込人要件
- 借入対象住宅に関する要件
この二つの要件を満たせば、フラット35を利用して質の高い住宅を取得することが可能です。
すでに基準を満たしている方、現在は基準を満たしていないが一定期間が経過すると基準を満たすことが可能な方。ご相談は無料です。どうぞお問い合わせください。