個人事業主にはフラット35がおすすめ

個人事業主が住宅ローンを申込時に必要なもの

個人事業主が住宅ローンを申込むとき、審査のため金融機関に求められるのは決算書確定申告書です。また、事業用の借入やオートローン等の他の借入の毎月返済予定表も求められ、所得から既存の返済額を引いた金額が住宅ローンを返済していくのに適しているか判定されます。

民間金融機関の住宅ローンは3期分の決算書が求められ、基本的には3期連続黒字であることが必要ですが、後述するフラット35では「決算書の提出は不要」となっております。また確定申告書も2年分だけで済みます。

必要な手続きをしていない場合

確定申告をしていなかったり、税金や社会保険料の未納がある場合はどこの金融機関でも審査は通りません。確定申告書の提出とともに税務署が発行する納税証明書も提出し、未納がないかチェックされます。

また、クレジットカードで購入した家電や、スマホの割賦購入代の返済が滞った場合にも審査がNGになる場合があります。携帯料金にスマホ本体の分割代金が含まれている場合、延滞扱いにならないよう注意しましょう。

給与所得者と個人事業主の審査年収の違い

給与所得者(会社員)は税金計算上、給与所得控除という形で一定の経費が認められる制度になっています。ただし住宅ローンを申込む場合は、給与収入額がそのまま審査の年収になります。つまり経費部分を差し引かずに総年収で審査をしていると言えます。

一方、個人事業主は事業収入から必要経費を差し引いた所得部分が審査年収となります。給与所得者(会社員)と同じ年収を稼ぎ、同じ額の経費を使っていても、個人事業主は経費を引いた残りの額が審査対象額になるのです。

節税のために広告費や接待交際費を多くかけて所得を少なくしているとローンが組めませんので要注意です。住宅ローンを組もうと考えているのであれば計画的に「所得」を増やすようにしましょう。

審査年収は個人事業主の方が不利
  • 会社員の審査年収・・・給与収入額(総年収)
  • 個人事業主の審査年収・・・事業収入額から必要経費を引いた所得部分

個人事業主にはフラット35の方が審査的にオススメ

住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資する「フラット35」では前述したように決算書の提出が不要です。返済負担率を計算する際の年収の審査は確定申告書で行います。

確定申告書は2年分必要で、返済負担率の条件を満たしているかは直近の1年間で判定します。つまり、直近の売上が好調で、経費を引いた「1年分の所得」が条件を満たしていれば承認される可能性が高いといえます。

くどいようですが民間金融機関の場合は、黒字の決算書と所得条件を満たす確定申告書を3年分出すことが原則条件です。その上で金融機関と交渉を重ね融資承認を得なければいけませんので、フラット35の方が審査の条件は緩やかと言えます。

フラット35の場合は「直近1年分の所得」が、定められた返済負担率の条件を満たせば承認が得られるのです。具体的に「所得」が400万円未満の場合は、住宅ローンと既存借入の合計返済負担率30%以下。「所得」が400万円以上の場合は、住宅ローンと既存借入の合計返済負担率35%以下という具合に表記されていますので借入可能額も算出しやすくなっています。

個人事業主のフラット35審査基準要約
  1. 決算書の提出が不要
  2. 確定申告書が2年分必要
  3. 返済負担率の条件は直近1年分で判定
  4. ・所得が400万円未満→合計返済負担率30%以下
    ・所得が400万円以上→合計返済負担率35%以下

【出典】住宅金融支援機構 フラット35

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連帯債務者の収入を合算できる

フラット35は通常の民間住宅ローンよりは貸出条件が緩やかなのはお分かり頂けたと思います。ただ、それでも個人事業主の場合、事業収入から必要経費を差し引いて「所得」を算出しますので借入希望額に満たない場合も出てきます。

そこで有効なのは連帯債務者を1人追加できるという点で、一番多い事例は夫婦で収入を合算する方法です。この場合、夫は個人事業主のため「所得」で年収を判定されますが、妻が会社員やパート、契約社員、派遣社員等の場合、源泉徴収票に載っている「給与収入」が合算対象となります。

仮に、妻が働き始めて半年しか経っていない場合でも半年分の給与を2倍して、みなし年収を算出します。例えば、夫が個人事業主で「所得」が300万円、妻のパート収入が100万円であれば、毎月11万円の住宅ローンが組めます。現在の金利で借入額を計算すると3,700万円程になります。

さらに連帯債務者は、親や子など条件を満たす1名を選択することも可能で、親子リレー形式の収入合算の方法もあります。

収入を合算できる!
  1. 連帯債務者を追加できる(夫婦・子供もOK)
  2. 連帯債務者が労働者の場合、「給与収入」が合算対象
  3. 連帯債務者の勤務が1年未満でも「みなし年収」で算出

まとめ

個人事業主の方が住宅ローンを申込む場合、収入から経費を引いた「所得」が返済負担率の条件を満たしているかどうかが鍵となります。
フラット35の場合は審査所得が直近の1年間だけで判定され、配偶者などの年収も合算することができます。また、フラット35は金利が一切変わらないため、しっかり計画を立てたい方にはおすすめの住宅ローンです。

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  1. 本人確認書類
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  2. 健康保険証のコピー(表・裏)
  3. 収入に関する書類
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    ※ 転職間もない方、起業して間もない方は、別途ご案内します。お声がけください。
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    物件案内チラシなど
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2024年11月のフラット35(全期間固定型住宅口ーン)借入金利

借入期間 融資率 金利(年)
【フラット20】
借入期間:
20年以下
9割以下 1.45 %
9割超 1.56 %
【フラット35】
借入期間:
21年以上35年以下
9割以下 1.84 %
9割超 1.95 %
【フラット50】
借入期間:
36年以上50年以下
9割以下 1.94 %

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フラット35取扱金融機関(2社)

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